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葬式の辞典

墓地についての意識
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■「生き方の多様化」が墓を変える

■夫婦で「入りたい」「入る必要がない」

■女性の墓、男性の墓

■家を越える墓碑銘

■少子化社会の「両家墓」

■承継者を越えるお墓


「生き方の多様化」が墓を変える


今の日本の墓は「○○家之墓」という家名が彫られた「家墓」が一般的です。 そしてそれは代々承継者を決め、その人が管理料を払って永続的に使用していく「承継システム」をとっています。 家族が変化し不連続化しているにもかかわらず、依然として墓は連続性を求められてきたのです。 そのためシングル、子供のいない夫婦、離婚者、女子だけの家は、墓の承継者がいないということで、無縁化が心配されたり、墓を入手させてもらえないといった状況も起きました。

新しい生き方が市民権を得て、人々の生き方が多様化したにもかかわらず、つい最近まで墓は、ほとんどが承継者を必要とした「家墓」だけだったのです。

特に1980年以降にこういった傾向がより一層深刻化してきました。
80年代に入ると、従来の枠組みに入らない家族の形態がしだいに増えはじめ、家族の”ゆらぎ”の時代ともいわれるようになりました。
それを具体的にあげると、核家族がさらに核分裂を起こしてシングルが増加したり、離婚率の上昇、晩婚化、子どもをもたない夫婦の増加、少子化などがあげられます。

これらの変化を墓からみれば、「承継者のいない人」の増加を意味しています。 80年代の半ばになると、このような人たちの受け皿として新形式の墓ができました。

85年にできた滋賀県・比叡山延暦寺の「久遠墓」を先駆として、89年には東京都に「もやいの碑」。
新潟県・妙光寺に「安穏廟」、京都府・常寂光寺に「志縁廟」が落成し、以後「承継者を必要としない」墓(永代供養墓)が近年その数をふやしています。

この承継者を必要としない墓では、合同の慰霊祭や、懇親会などが催され、墓を核として縁あって集まった人々が、生前から交流することによって、家族を越えた新たな関係をつくりあげているところもあります。
承継者を必要としない墓は、その多くは、一つの墓、一つの納骨堂のなかに、みんなで入るような形(遺骨は混ざらない形が多い)になっているところから、「集合墓」「合葬墓」「総墓」などという言い方がされます。 しかし、承継者を必要としない墓のなかにも「個人墓」「夫婦墓」といったようにみんなが別々の墓石を建てる形式のものもあってさまざまです。

したがって「承継者を必要としないお墓」を総称する場合は、一般的には承継者がなくても運営者側が管理し祭祀するという祭祀の形態”から「永代供養墓」「合祀墓」という言葉が一般的に使われています。ただし、公営の墓に関しては行政が特定の宗教や祭祀に関係してはいけないことから「供養」「祭祀」などという言葉を避け、「合葬式墓地」「合葬式納骨堂」の言葉を使用しています。










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